少額訴訟における強制執行についてまとめてみました。

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少額訴訟に適した強制執行

強制執行とは、金銭の支払や物の引き渡し等の一定の給付をする義務のある者が、任意に履行しない場合に、裁判所の力によって、強制的に債権者の権利の実現を図る制度です。

少額訴訟で勝訴の判決が出たからといって、債務者が判決に従ってすぐに支払ってくれるとは限りません。

判決が出た後で、一度、配達証明付きの内容証明郵便を出して、請求してみるのも一つの手段です。

内容証明郵便には、支払期限(約1週間程度)と振込先の銀行口座を記載し、更に支払期限までに支払いが無い場合には強制執行手続をとる旨を添えて記載しておきます。

それでも支払が無い場合には、強制執行によって回収を図るしかありません。

強制執行を行うには、「債務名義」が必要です。

少額訴訟では、判決もしくは和解調書が債務名義になります。

通常訴訟では、「執行文」が必要ですが、少額訴訟では執行文は不要です。

ただし、債権者もしくは債務者が死亡する等、当事者に変更があった場合は、裁判所に申請して執行文を作成してもらう必要があります。

そして、強制執行を申立てるには、債務名義と必要な場合には執行文が債務者に送達されていることが必要で、送達を証明する文書である「送達証明」を申立書に添付します。

強制執行を行う際、少額訴訟の判決で支払猶予や分割払いの条件が付けられている場合には、猶予期間が経過していることが必要となりますし、分割払いの支払期限が経過していることが必要となります。

少額訴訟の場合は、金銭の支払い請求に限られていますので、少額訴訟での強制執行は、金銭執行となります。

金銭執行は、債務者の財産を差し押さえて、その財産を金銭に換えてその金銭を債権者が回収するということになります。

金銭執行は、差押える債務者の財産の種類によって、不動産執行、動産執行、債権執行に分類されます。

不動産執行では、執行手続の費用だけでも数十万円かかり、最大訴額が60万円の少額訴訟においては、この不動産執行は不向きかもしれません。

少額訴訟における強制執行は、動産執行か債権執行が適しているものと思われます。

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