ケーススタディ-売掛金請求についてまとめてみました。

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売掛金(売買代金)請求の少額訴訟

物品販売で購入者が品物の代金を支払ってくれないなど売掛金の回収で苦労することも多いかと思います。

少額訴訟で売掛金の請求訴訟を提起する場合、売買の事実があったこと、購入者に商品の引き渡しがあったこと、売掛金が支払われていないという事実を証明していく必要があります。

売買契約書があれば、その内容を訴状に記載すれば事足りますが、少額訴訟が対象とする60万円以下の売買の場合は、売買契約書を作成しないで商品を売るケースもあり、更に最近ではインターネットを通じた通販で販売するケースも増えてきましたので、売買契約書が無いケースも多いかと思います。

契約書が無い場合、買主からの注文書なども証拠になります。

インターネットを通じた通販の場合には、購入申し込みのメールの受信内容も証拠の一つになります。

また、買主に商品の引き渡しがあったことを証明する証拠としては、納品書、配達された際の物品受領書、宅急便の配達記録などがあります。

売掛金が支払われていないということの証拠としては、請求書、売掛台帳などがあります。

特に、商品の売買の際の売掛金など、商品の代金の請求は消滅時効は2年間ですので、注意が必要です。

そのような場合は、代金の一部の弁済を受ける、債務確認書などを書いてもらうなど、時効を中断する対策が必要となります。

尚、売買契約においては、売主は目的物を引き渡す債務があり、買主は代金を支払う債務があり、このように双方に債務を負っている契約は「双務契約」と言いますが、少額訴訟において、売掛金とともに遅延損害金を請求する場合には、買主が支払期限を遅れた事の他に、売主が自分の債務を提供した、つまり商品を引き渡したことが要件となります。

例えば、商品の欠陥があり、その為に代金が支払われなかったなどのクレームがある場合には、内容も複雑になり、少額訴訟ではなく通常訴訟で争う方がよい場合もあります。